株式会社新潟クボタ社長ブログ

新潟日本香港協会

今回は、「新潟日本香港協会」設立のことについてお話します。
日本香港協会とは、香港及び中国本土とのビジネス進出の窓口の役割を担う組織として1983年に東京で設立されました。その後、地方の中小企業の進出を促すため、地方組織が拡充されてきていました。新潟でも設立しようということになり、地元経済界を中心に発起人が集まり、準備を進めてきたもので、知事や市長、経済団体のトップの皆様を顧問にお迎えし、不肖私が会長となって「新潟日本香港協会」の設立総会を、さる3月27日に開催することができたものです。

設立総会であいさつしているところです。なんで私ごときがこんな大役を?と思われる方も多いと思います。昨年、新潟経済同友会で台湾に経済ミッションで行ったとき、たまたま「クボタが香港へお米輸出」の記事が日経新聞の一面に載って、今回顧問になられた池田代表幹事の頭の中に「香港は吉田」というパターンが認識されてしまった、というのがいきさつのようです。
何はともあれ、反響は大きく、設立発起人会の開催から会員募集を正式にはじめ一か月余りの短い準備期間にもかかわらず、法人89、個人12の合計101会員でスタートすることができました。その後も会員が増えているという状況です。私がうれしかったのが、農家さんが個人の資格で会員になられている方が多いということです。全国でも珍しいそうで、それだけ、お米をはじめ農産品の輸出に対する期待の大きさを表していると思います。

総会に駆けつけ、記念講演をしていただいた香港貿易発展局・日本首席代表の古田茂美様です。
このあと、会場を移動して盛大にパーティーが開催されました。


パーティーの冒頭、来賓の古田様からご挨拶を頂き、日本香港協会の國場会長のメッセージを頂きました。

顧問でもいらっしゃる篠田昭・新潟市長の乾杯で開宴です。
パーティーには120名近くの方が参加され、情報交換を含め大いに盛り上がりました。


メインテーブルの来賓の皆さんです。左から篠田市長、王華中華人民共和国・駐新潟総領事、私、古田首席代表、竹石新潟放送社長さんたち。

農家の皆さんや飲食店経営の関係者の皆さんが多いテーブルです。

東南アジアでは、日本食ブームが勢いを増しています。なかでも富裕層の多い香港には1万4000件以上のレストランがあり、うち日本食レストランが外国料理の中で最大の1300店を占めるということです。こうしたことを背景に、香港は、我が国の食品・農林水産物の輸出先として、7年連続首位の座をキープしており、最大の輸出仕向け先です。
新潟にとっても大きな可能性を期待してもいいと思っています。例えば、香港はアルコールに関して無税であり、「アジアにおけるワインのハブ」を目指しているとも言われています。新潟の地酒にとって有望市場ではないでしょうか。また、日本食ブームを背景に、みそ、しょうゆ、しおこうじ、などにも人気が高まっていると聞いています。今まで、単独では情報が少なかった新潟の中小企業の方のビジネス交流の活発化に貢献することができればと願っている次第です。

わが社も、親会社のクボタが一昨年香港に設立した日本産米の販売会社「久保田米業」に対し、子会社の新潟農商を通じて新潟米の輸出を昨年より本格的に始めました。多くの農家様のご協力により、24年産米は240トンの輸出の予定です。新潟産米の評判は高く、日本食レストランの出店もさらに増加の勢いで、全量完売の見込みです。さらに25年産米は、24年産比1.7倍の400トンを目指したいと思っているところです。
興味ののある方は、ぜひ会員になっていただき、ともに新たな市場の開拓をしていきたいものと思います。どうかよろしくお願いします。

平成25年度新潟クボタ入社式

4月1日。月曜日と重なったこともあり、日本の多くの企業で、入社式が行われたことと思います。わが社も、今年は 26名の新入社員を迎えて入社式を行うことができました。

毎年、思うことですが、こうして期待に胸を膨らませて社会人の第一歩を踏み出そうとしている皆さんに、きちんとした会社のビジョンと戦略を打ち出すことができるのか、と経営トップとして、その責任の重さをあらためて痛感する次第です。

わが社も、新潟県全域をカバーする新生・新潟クボタとなって、今年から「第2次中期三か年計画」に入ります。来年には、創立50周年という節目の年を迎えます。中堅企業を目指して全社一丸となってがんばっているのですが、昨年は、子会社との単純合算で売上高が174億円まで来ることができました。農業市場の構造変化を踏まえ、現在、事業領域の拡大を進めており、何とか今回の三か年計画で、合算売上高を200億円にしたいと考えています。新しい血とこうした若い皆さんの成長をもとに、この夢に向かって前進したいと思います。
ところでふと考えたのですが、新入社員の年齢を見ると、20歳から22歳ぐらいが平均。アベノミクスでデフレ脱却が話題ですが、日本のデフレが1995年頃からといわれており、この世代の人は物心がついてからデフレしか経験していないのですね。
私などは、学生時代が第一次石油危機の狂乱物価。以降、会社に入ってもインフレ、スタグフレーション。サミュエルソンの経済学で、世の中にはインフレとデフレがあると教えられたわけですが、現代日本ではインフレしかないと思い込んでいたわけです。だから、デフレに遭遇したとき、長生きはするもんだと妙に感心したことを思い出します。
バブル崩壊後の長きにわたる閉そく状況は、我が国に多大な損失を与えました。損失の最たるものは、闘争心の喪失にあるのではないかと思います。今、安倍政権は、三本の矢で日本経済の復興に取り組んでいます。株価の上昇で日本人の気分を少し明るくしたのは、幸先良いスタートに見えます。おそらくラストチャンスに近いと思われるので、この勢いを加速させたいものです。
わが社も、農業という限られた産業の、さらに農業機械という限定された事業領域であるわけですが、今唱えられている、「農業を成長分野に」に向かって微力であるけれども貢献したいものと思っています。また、そのことがわが社の発展につながる唯一の道だと思うのです。
さて、話が少し大げさになりましたが、最後に、企業の採用活動の開始時期を巡る話題に一言。新入社員に聞いたりすると、「早く内定を取って安心したい」といいます。本音だろうと思います。しかし、私は、学生の本分は、あくまでも学業にあると思います。3年生の冬、短大に行っては1年の冬から、ではいくらなんでも早すぎると思います。
安倍政権が提案しているように、4年に入った4月解禁は妥当なのではないでしょうか。わが社は、こうした私の独断により、採用決定は7月以降としています。おかげで採用担当には大変な苦労をかけていますが、小さい企業ながら間違った風潮に少しでも抵抗したいと思うのであります。今後の議論の行方に注目したいと思います。